ひとりで磯に立つ日のルール|ソロ釣行の安全対策と連絡の残し方

朝焼けの磯でひとりキャストするアングラーの後ろ姿 初心者ガイド

ロックショアは、ひとりで行く人がとても多い釣りです。仲間と予定を合わせるのは大変だし、潮や天気のタイミングで急に行きたくなることもある。ぼくも、釣行の半分以上はソロです。

ひとりの磯は、本当に気持ちがいいものです。誰にも気を使わず、自分のペースで、海と向き合える。でも、ひとりだからこその怖さもあります。

ぼくがそれを思い知ったのは、ある冬の朝でした。誰もいない地磯で、濡れた岩に足を取られて、足首をひねったんです。痛くて立てない。周りには誰もいない。携帯は、リュックの奥。しかもその日、ぼくは家族に「どこに行くか」を伝えていませんでした。

幸い、しばらく休んだら何とか歩けるようになって、足を引きずりながら車まで戻れました。でも、もしあれが骨折だったら?もし落水していたら?今思い出しても、ゾッとします。この記事では、それ以来ぼくが守っている「ソロ釣行のルール」を紹介します。

先に結論
ソロ釣行では「行き先と帰宅時間を必ず誰かに伝える」「スマホは体につける」「無理をしない基準を決めておく」の3つが基本。何かあったときに「見つけてもらえる」準備をしておく。

ソロ釣行で一番怖いのは「誰にも気づかれないこと」

磯で岩に座り込み、足首を押さえているアングラー

ソロ釣行の一番のリスクは、事故そのものよりも、事故に誰も気づかないことです。

仲間がいれば、転んでも、落水しても、すぐに助けを呼んでもらえます。でも、ひとりだと、自分で助けを呼べない状態になったら、誰かが気づいてくれるまで待つしかありません。そして、誰にも行き先を伝えていなければ、探してもらうことすらできない。

だから、ソロ釣行で一番大事なのは、何かあったときに見つけてもらえる準備をしておくことです。

ルール1:行き先と帰宅時間を必ず伝える

出発前に家族へ行き先と帰宅時間をメッセージで送るスマホ画面

これが一番大事です。出発前に、家族や友人に、次のことを伝えておきましょう。

  • どこの磯に行くか(できるだけ具体的に。駐車場所も)
  • 何時ごろに帰る予定か
  • 何時を過ぎても連絡がなかったら、どうしてほしいか

ぼくは、出発前に家族にメッセージで地図のピンを送るようにしています。「この駐車場に車を停めて、ここの磯に行きます。12時には連絡します。14時を過ぎても連絡がなかったら、118番(海上保安庁)に連絡して」。ここまで具体的に伝えておけば、万が一のときにすぐ動いてもらえます。

そして、予定を変えたら、必ずまた連絡すること。「やっぱり別の磯に移動した」のに連絡していなかったら、探す場所を間違えてしまいます。

ルール2:スマホは体につけておく

ぼくが足をひねったとき、一番焦ったのは「スマホがリュックの奥にある」ことでした。もし落水していたら、スマホはリュックと一緒に岩の上。助けを呼ぶ手段がまったくありません。

ライフジャケットに付けたホイッスルと防水ケースのスマホ
  • スマホは防水ケースに入れて、ライフジャケットや首にかける
  • 電池が少なくなったときのために、モバイルバッテリーも持つ
  • 磯に着いたら、電波が入るかを確認しておく
  • 電波が入らない磯では、より慎重に行動する

ライフジャケットには、ホイッスルも付けておきましょう。声が出せない状態でも、笛なら遠くまで音が届きます。

体につけられる防水ケース

防水スマホケース IPX8 ネックストラップ付き

防水スマホケース IPX8 ネックストラップ付き
防水性能IPX8クラス
特長首から下げられる・ケースのまま操作できるものが多い

スマホを首から下げておけば、転んでも落水しても、すぐに助けを呼べます。ソロ釣行では、スマホを「荷物」ではなく「装備」として考えてください。

※価格・在庫は変動します。購入前に販売ページで仕様をご確認ください。

声が出なくても届く

救命用ホイッスル(ヒモ付き)

救命用ホイッスル(ヒモ付き)
用途遭難時の合図
付け方ライフジャケットに結んでおく

数百円で買えて、命を守ってくれるかもしれない道具です。ライフジャケットに最初から付いていないものは、必ず追加しておきましょう。

※価格・在庫は変動します。購入前に販売ページで仕様をご確認ください。

電池切れを防ぐ

Anker モバイルバッテリー 10000mAhクラス

Anker モバイルバッテリー 10000mAhクラス
容量10000mAh前後

寒い日の磯ではスマホの電池の減りが早くなります。いざというときに電池が切れていた、では意味がないので、小さいバッテリーを1つ持っておくと安心です。

※価格・在庫は変動します。購入前に販売ページで仕様をご確認ください。

ルール3:「無理をしない基準」を先に決めておく

ひとりだと、どうしても「もう少しだけ」「あそこまで行けば」と無理をしがちです。誰も止めてくれないからです。だからぼくは、家を出る前に、自分の中で「撤退の基準」を決めています。

状況ぼくの基準
波予報で1.5m以上、または周期の長いうねりがあるなら低い磯には立たない
風7m以上なら釣りをしない
体調寝不足・体調不良の日は地磯に行かない
天気雷の予報が少しでもあれば中止
磯の状態着いてから5分見て、少しでも怖いと思ったら帰る
帰る時間家族に伝えた時間の1時間前には撤収を始める

この基準を決めておくと、現場で迷わなくなります。「決めたことだから」と思えば、悔しくても帰れる。ひとりのときは、過去の自分が決めたルールが、今の自分を止めてくれる仲間の代わりなんです。

磯から見える沖の大きな波を確認して早めに撤収するアングラー

ルール4:ソロのときは「攻めない磯」を選ぶ

仲間と一緒なら行けるような磯でも、ひとりのときは避けるようにしています。

  • 足場が低く、波をかぶりやすい磯
  • 道が険しく、ロープを使うような磯
  • 電波が入らない磯
  • 初めて行く磯(下見をしていない場所)

ソロのときは、足場が高くて、道が分かりやすくて、電波が入る磯。釣果より安全を優先した選び方をしています。安全全般については磯での安全対策完全ガイド、夜の磯については夜のロックショアの安全と準備も読んでみてください。

もしものときの連絡先

万が一、海で事故が起きたときの連絡先は、118番(海上保安庁)です。陸上でのケガなら119番。スマホの緊急連絡先にも登録しておくと、すぐにかけられます。

落水してしまったとき、慌てずに浮いて救助を待つことが大事です。ライフジャケットを着ていれば、体は浮きます。その間に、ホイッスルや声で周りに知らせましょう。

まとめ|ひとりの釣りを楽しむために

ソロ釣行は、ロックショアの醍醐味の一つです。だからこそ、安全に楽しむための準備をしておきたいところです。

  1. 行き先と帰宅時間を必ず伝える:地図のピンを送ると具体的
  2. スマホは体につけて、ホイッスルも装備:見つけてもらう準備
  3. 撤退の基準を先に決めておく:ひとりのときは、過去の自分が止めてくれる

あの冬の朝から、ぼくは一度も「行き先を伝えずに」釣りに行ったことはありません。面倒に思えるかもしれませんが、たった1通のメッセージが、命を守ることもあります。

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