ロックショアで初めてワラサを釣った日、ぼくは興奮しながら家に帰り、まな板の上に魚を置いた瞬間に気づきました。
「…これ、どうやって捌けばいいんだ?」
70cm近いワラサは、家のまな板からはみ出し、包丁は刃渡りが全然足りない。結局、鱗を台所中に飛ばし、身はボロボロ、骨には身がたっぷり残る…という悲惨な結果になりました。家族の冷ややかな目は今でも忘れられません。
それから何本も捌いてきて、ようやく「家のキッチンでもちゃんと捌ける」ようになりました。この記事では、釣った青物を家でおいしく捌いて食べる方法を、道具・手順・料理・保存の順に紹介します。釣りの最後の楽しみを、ぜひ満喫してください。
大型の青物は「頭を落として3枚におろす」ところまでを一気にやって、あとは柵の状態で保存すると楽。刺身は1〜3日目、それ以降は漬けや照り焼きに。食べきれない分は早めに冷凍する。
捌く前に準備するもの

青物を捌くとき、一番大事なのは準備です。とくに大きな魚は、始めてから「あれがない!」となると大変です。
- 出刃包丁:骨を切ったり頭を落としたりするのに必要
- 刺身包丁(柳刃):なければ普通の包丁でもOK
- 大きめのまな板:なければ、シンクにまな板を渡して作業台にする
- ウロコ取り:ブリ・ヒラマサは鱗が細かいので、すき引きでもOK
- 骨抜き:血合い骨を抜くのにあると便利
- 新聞紙・ビニール袋・キッチンペーパー:汚れ対策と後片付けに
ぼくは、キッチンに大きなゴミ袋を切り開いて敷き、その上に新聞紙を重ねてから作業しています。こうすると鱗や血が飛び散っても、最後にまとめて捨てるだけ。家族の機嫌もかなり違います(笑)。
大型の青物を捌くなら
貝印 関孫六 匠創 出刃 180mm
| 刃渡り | 180mm(150mmもあり) |
|---|---|
| 特長 | 片刃・家庭向けで手入れしやすい |
家庭用の出刃包丁として手に取りやすい価格の1本です。ワラサ〜ブリくらいの大きさなら、180mmあると頭を落とすのも3枚おろしもずいぶん楽になります。小型の青物や根魚が中心なら150mmでも十分です。
※価格・在庫は変動します。購入前に販売ページで仕様をご確認ください。
小骨抜きの必需品
貝印 骨抜き DH8195
| 用途 | 血合い骨・小骨抜き |
|---|---|
| 素材 | ステンレス |
刺身にするときの血合い骨を抜くのに使います。指でつまむより何倍も早くてきれいに抜けます。1本あると、青物だけでなくサバやアジを捌くときにも活躍します。
※価格・在庫は変動します。購入前に販売ページで仕様をご確認ください。
磯でやっておくと家が楽になること
捌きやすさとおいしさは、実は釣った直後の処理で決まります。磯でしっかり血抜きをして、冷やして持ち帰ると、身がきれいで生臭さも少なくなります。
- 釣ったらすぐ脳締めをして、エラを切って血抜き
- 余裕があれば神経締めもする
- 潮氷(海水+氷)でしっかり冷やす
締め方の詳しい手順は釣果の持ち帰り術完全ガイドで紹介しているので、まだの人はぜひ読んでみてください。磯での処理が上手になると、家での作業も本当に楽になります。
磯で神経締めをするなら
ピクピクさかなしめ太
| 用途 | 神経締め用ワイヤー |
|---|---|
| 特長 | 長さ・太さが選べる |
脊髄にワイヤーを通して神経を壊すことで、身の鮮度を長く保てます。青物のサイズに合った長さを選んでください。慣れるまでは少し難しいですが、刺身の味が明らかに変わります。
※価格・在庫は変動します。購入前に販売ページで仕様をご確認ください。
家での捌き方の手順

ここからは、ぼくがいつもやっている手順です。大きな魚でも、この順番を守ればちゃんと捌けます。
- 鱗を取る:ブリ・ヒラマサの鱗は細かいので、包丁で薄くすき取る(すき引き)とラク
- 頭を落とす:胸ビレの後ろから包丁を入れ、両側から切って頭を外す
- 内臓を取る:腹を開いて内臓を出し、血合い(背骨に沿った黒い血の塊)を歯ブラシなどでよく洗い流す
- 水気を拭く:キッチンペーパーでしっかり拭く。ここからは水を使わない
- 3枚におろす:背側と腹側から包丁を入れ、中骨に沿って身を切り離す。裏返して同じように
- 腹骨をすき取る:腹側の骨を、薄く包丁ですき取る
- 背と腹に分ける:真ん中の血合い骨に沿って切り、背身と腹身の柵にする
- 皮を引く:刺身にする分だけ、食べる直前に皮を引く
ぼくが最初に失敗したのは、5番の「3枚におろす」ところでした。包丁を骨から浮かせてしまい、骨に身がたっぷり残ってしまったんです。コツは、包丁の刃先を中骨に当てる感覚を指で感じながら、少しずつ切り進めること。焦らないのが一番です。
残った頭や中骨は、捨てずにあら汁やブリ大根にするとおいしいですよ。
おすすめの食べ方

青物はとにかく量が多いので、いろいろな食べ方で楽しむのがおすすめです。ぼくの定番はこんな感じです。
| 食べ方 | おすすめの部位 | 食べごろ |
|---|---|---|
| 刺身 | 背身・腹身 | 釣った翌日〜3日目くらい |
| しゃぶしゃぶ | 背身 | 2〜4日目 |
| 漬け丼 | 背身 | 2〜4日目(漬けて1日以内に食べる) |
| 照り焼き | 腹身・尾に近い部分 | 3日目以降 |
| ブリ大根・あら汁 | 頭・中骨・カマ | 当日〜翌日 |
| カマの塩焼き | カマ | 当日〜2日目 |
釣ったその日の刺身は、身がコリコリしていて歯ごたえはいいのですが、旨みはまだ少なめです。ぼくは2〜3日目の刺身が一番好きです。ねっとりした旨みが出てきます。
ヒラマサは身がしっかりしていて、少し寝かせると本当においしくなります。ブリやワラサは脂が多いので、照り焼きやしゃぶしゃぶがよく合います。
冷蔵と冷凍の保存のコツ

食べきれない分は、保存の仕方で味が大きく変わります。
冷蔵する場合
- 柵の状態で、キッチンペーパーで包む
- その上からラップでぴったり包む
- 冷蔵庫のチルド室など、温度が低めの場所に入れる
- キッチンペーパーは毎日取り替える(水分を吸ったままだと臭みの原因に)
冷凍する場合
- 食べやすい大きさに切ってから、1回分ずつラップで包む
- できるだけ空気を抜いて、冷凍用の袋に入れる
- 漬けにしてから冷凍してもおいしい
- 解凍は冷蔵庫でゆっくり
ぼくは、釣ったら「3日以内に食べる分」と「冷凍する分」を最初に分けるようにしています。全部冷蔵庫に入れておいて、気づいたら食べごろを過ぎていた…という失敗を何度もしたからです。
まとめ|釣って、捌いて、食べるまでがロックショア
ロックショアの醍醐味は、魚とのやり取りだけではありません。自分で釣った魚を自分で捌いて食べる、あの時間も最高のご褒美です。
- 捌く前に準備をしっかり:出刃包丁とビニール・新聞紙で汚れ対策
- 磯での血抜きと冷却で味が決まる:家での作業も楽になる
- 刺身は2〜3日目、残りは早めに冷凍:食べ方を変えて楽しむ
最初はうまく捌けなくても大丈夫です。ぼくも最初はボロボロでした。何本か捌くうちに、必ず上手になります。そしていつか、家族から「また釣ってきてね」と言われる日が来ますよ。



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