強烈なファイトの末、青物が足元まで寄ってきた——でも、ここからが最後の関門。磯でのランディング(取り込み)は、釣りの中で最も失敗しやすく、最も危険な瞬間です。「寄せたのにバラした」「足場が高くて上げられない」「波にさらわれそうになった」——磯ヒラ・青物アングラーなら誰もが経験する難所です。
この記事では、複数の実釣ブログ・専門メディアをもとに、磯での取り込み方法(ぶっこ抜き/ずり上げ/タモ/ギャフ)の使い分け、ギャフの正しい使い方と打ち方、安全対策、そしておすすめのランディング用品まで徹底解説します。掛けた魚を確実に獲り、かつ安全に帰るための知識を身につけましょう。
磯のランディング|4つの方法と使い分け

磯での取り込みは、魚のサイズと足場の高さで方法を選びます。まず全体像を押さえましょう。
| 方法 | 適した状況 | ポイント |
|---|---|---|
| ぶっこ抜き(ゴボウ抜き) | 〜5kg程度・足場が低め | ロッドパワーで一気に抜く。大型はロッド破損リスク |
| ずり上げ | 足場が低くスロープ状 | 波の押し波に乗せて引き上げる。ラインを緩めない |
| タモ(玉網) | 足場から水面が近い | 確実だが風・波に弱く、磯ではかさばる |
| ギャフ | 足場が高い・大型・荒れた磯 | 水の影響を受けず確実。難度と危険度は高め |
大原則は「足場から水面までの高さ」で判断すること。水面が近ければタモやずり上げ、高ければギャフ——というのが基本です。5kgを超える大型青物は、ロッドでのぶっこ抜きはロッドが折れる・ヘタる原因になるため、ランディングギアを用意しておくのが安心です。
ぶっこ抜き・ずり上げ|道具なしで上げる技術

ぶっこ抜き(ゴボウ抜き)
ロッドのパワーで魚を一気に抜き上げる方法。中型までならこれが最速・最シンプルです。コツは「魚が浮いた一瞬、波のタイミングに合わせて一気に」。ためらうと魚が暴れて身切れ・フック外れの原因に。ただし大型はロッドに大きな負担がかかるため、サイズを見極めて使いましょう。
ずり上げ|波の力を味方に
足場が低くスロープ状の磯では、押し波のタイミングで魚を岩の上にずり上げるのが確実。このとき重要なのはラインテンションを絶対に緩めないこと。自分も後退りしながら、波が引く前に一気に安全な位置まで引き上げます。波が引くタイミングで緩めると、魚が海に戻ってバレます。
リーダーを掴む時は慎重に
魚が足元まで寄ったらリーダーを手で掴んで引き上げる場面もありますが、急に突っ込まれるとリーダーで手を切る・引き込まれる危険があります。グローブ必須。魚が完全に弱るまで無理に掴まないのが鉄則です。
ギャフの使い方|正しい掛け方と手順

足場が高い磯や大型青物にはギャフが最も確実。タモのように面積が広くないため水や波の影響を受けにくく、荒れた状況でも引き抜けます。ただし扱いは難しく、手順を守ることが安全と成功の鍵です。
ギャフ打ちの手順
- 魚を十分に弱らせる:磯際で暴れる魚に打つのは至難。魚体が横になって水面に浮くまで弱らせる
- 事前に準備:ギャフは足場の高さに合わせて伸ばし、ロックした状態で手の届く場所に置いておく
- 背中側を狙う:魚の背中側に向け、手前に引くようにギャフを打つ。エラ・頭付近の肉厚部が外れにくい
- 一気に引き抜く:掛けたら迷わず一気に安全な足場まで引き上げる
必ず守る2つの注意点
- シャフトは必ずロック:伸ばした状態で先端が回転しないよう固定。継ぎ目が回ると魚に刺さらず失敗する
- ギャフにロープを付ける:大物でシャフトが折れても、ロープで魚を引き上げられる。落下・流失防止にも必須
ギャフの長さは足場で選びます。標準は3m前後、高い磯や堤防は4〜5m。水面まで余裕を持って届く長さを選んでください。
安全第一|ランディングは最も危険な瞬間

ランディングは、釣り人が最も海に近づき、最も無防備になる瞬間です。片手にロッド、片手にギャフで波に揺られる魚に集中していると、沖からの不意の波で落水する事故が実際に起きています。
- 波を背にしない・常に海を意識:取り込みに夢中でも、定期的に沖を見て波を警戒する
- 無理な体勢で手を伸ばさない:水面に近づきすぎない。獲れない魚は獲らない勇気も
- 安全装備は必須:フローティングベスト・スパイクシューズ・グローブを必ず着用
- 可能なら2人で:1人がファイト、1人がランディングだと安全性が大きく上がる
▶ 安全対策は 磯での安全対策完全ガイド / フローティングベストおすすめ6選 を必ずチェックしてください。
おすすめランディング用品4選

① ロックショア用 ランディングギャフ|大型青物の本命
磯の大型青物に対応した太軸フックのランディングギャフ。水や波の影響を受けず、足場の高い磯でも確実に引き抜けます。シャフトのロック機構が確実なものを選ぶのがポイント。大物を本気で狙うなら最優先で揃えたい一本です。
② 伸縮ランディングシャフト(4〜5m)|足場の高い磯に
ギャフ頭やタモ枠を装着できる伸縮シャフト。高い磯で水面まで届く4〜5m前後が安心です。軽量かつ継ぎ目の剛性が高いモデルを選ぶと、大物の重みにも負けません。長さに余裕を持って選びましょう。
③ 昌栄 ランディングフレーム ino(イーノ)|信頼の国産ランディングネット
軽量・高強度で定評のある昌栄のランディングフレーム「ino(イーノ)」。ジュラルミン採用で軽く取り回しがよく、大型青物が入る大きめサイズも選べます。シャフトと組み合わせれば、足場から水面が近い磯で確実に取り込めます。国産の信頼性で長く使える、ランディングネットの定番です。
④ ギャフ用ロープ/フローティングロープ|安全の必須装備
ギャフやシャフトに必ず付けておきたいロープ。シャフトが折れても魚を引き上げられ、道具の落下・流失も防ぎます。水に浮くフローティングタイプなら、万一落としても回収しやすく安心。地味ですが命と釣果を守る必須アイテムです。
著者の激推し|「獲れない魚は獲らない」勇気を持つ

ランディング技術を磨くことは大切ですが、著者が何より伝えたいのは「危険な状況で無理に獲りにいかない判断力」です。大物が掛かると興奮で冷静さを失いがち。でも、波が高い・足場が悪い・体勢が無理——そんな時に水面へ手を伸ばすのは、命を賭ける行為です。
魚は逃げても、また掛けられます。でも、自分の身は一つだけ。「次がある」と思える人が、長く磯を楽しめる人です。安全な足場・確実なタイミング・適切な道具——この3つが揃ってこそ、最高の一匹を手にできます。準備を万全にして、堂々と大物に挑んでください!
まとめ|足場で方法を選び、安全最優先で獲る
- 取り込みは「魚のサイズ×足場の高さ」で選ぶ。水面が近ければタモ/ずり上げ、高ければギャフ
- ギャフは弱らせてから背中側へ。シャフトはロック、ロープは必ず装着。ずり上げはラインを緩めない
- ランディングは最も危険な瞬間。安全装備+波の警戒+”獲らない勇気”を忘れずに
掛けてからの最後の数十秒に、釣りのすべてが懸かっています。正しい知識と道具、そして冷静な判断があれば、磯の大物は確実にあなたのものになります。安全第一で、憧れの一匹を獲りにいきましょう!
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